今週、名古屋から叔母が遊びに来ていて田舎生活を満喫している。叔母と言っても私の祖母の妹なので正確には大叔母にあたる人だが、小さい頃、祖母に連れられてこの叔母の家に行けるのが嬉しくて仕方なかった。理由は私の日常にないものが沢山あったから。
まずは電車に乗れる!タクシーに乗れる!地下鉄に乗れる!路面電車にも乗った記憶がある(1970年代前半まで運行していたようなので多分間違いない)。
夜になると銭湯に行ける!今でこそスーパー銭湯がそこかしこにあるが、当時、田舎には銭湯なんてなかったので、大きなお風呂が本当に気持ちがよくて、風呂あがりに飲むコーヒー牛乳がこれまたたまらなかった。
喫茶店にも連れて行ってもらった。ステンレス製のちっちゃいミルクピッチャーの形が大好きだった。
そしてそして、一番の楽しみは朝食には食パンが食べられた!こんがりトーストした6枚切りの食パンにたっぷりのバター(マーガリンだったかも)を塗り、その上からさらにイチゴジャムを塗ってもらい、コーヒー(ほぼコーヒー牛乳だったが)と一緒にいただいた。実家では朝食は絶対ご飯だったので、もう嬉しくて嬉しくて3枚くらいペロリと食べてしまった気がする。今でもこの組み合わせがパーフェクトだと思っている。
・・・そういえば・・・これが私のパンの原点かも。
今まで「なぜパン屋になったのですか?パンが好きだったんですか?よくパンを作っていたとか?」と問われた時、いや、別にそういう訳ではないんですけどー、と答え、(そういえば、何でだろう??)と自分でもよく分からずに曖昧に答えていたが、今朝、自分で焼いた食パンを食べながら遠い昔の記憶をふと思い出し、あー、これかもなー、きっとそうだー、と、妙に納得したのでした。
